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産業廃棄物適正処理
重要鉱物として注目されているリチウム!しかしリチウムイオン電池の排出には危険がいっぱい!?
リチウムって何?
リチウムはアルカリ金属で、重要鉱物の一種です。希少な金属鉱産物資源であり大容量蓄電池や電池類に使われ、脱炭素社会ではさらに重要性が高まるでしょう。
2022年の主要な重要鉱物の市場規模は、5年前の2倍の3200億ドル(約45兆円)に拡大していると報告されています。
しかし重要鉱物は中国が圧倒的シェアを誇り、それは最大の課題です。G7はじめ世界で脱中国の動きを見せており、責任あるサプライチェーン構築を目指しています。
また、廃棄物処理やリサイクル業界ではリチウムイオン電池の発火事件が多発しており、処理業者やリサイクル協会は排出事業者に危険性を注意喚起しています。
リチウムイオン電池の発火で排出事業者に損害賠償!?
ではリチウムイオン電池の危険性のお話をしていきましょう。
リチウムイオン電池の発火は毎年100件を超え、処理業者はもちろん、日本容器包装リサイクル協会や日本たばこ協会等、各協会も注意喚起しています。
プラスチック新法にもリチウムイオン電池をきちんと分別して排出することが盛り込まれています。
長期間使用されていないリチウムイオン電池は劣化し、可燃性ガスが発生し火災に至ります。
そして処理業者にてよく起こる問題が、破砕機にかけて火災が起きる事件です。これは市のクリーンセンターや産業廃棄物処理業者で起こっており、排出事業者がリチウムイオン電池を分別せず処理業者に委託し、そのまま破砕機にかけて起きるケースが多いのです。
以前、排出事業者が掃除機にリチウムイオン電池を入れたまま排出し、そのまま破砕機にかけられ火災事件が起きたことがありました。その時、処理業者から排出事業者へ損害賠償請求がされています。
「このくらい大丈夫でしょ」と思われるかもしれませんが、危険性の高い廃棄物を排出する際には、処理業者の人命や機械等の資産を守るためにもとても大切です。
このコラムの最初にも記載しましたが、リチウムは重要鉱物です。今後、重要鉱物のリサイクル技術や製錬技術は発展していきます。
そのため、リチウムイオン電池は適切にリサイクルする必要があります。
個人の持ち物である電子タバコやハンディ扇風機等自分で取り外せないものに関しては、不燃ごみやプラスチック製容器包装には出さず、各市役所等で確認し排出して下さい。回収ボックスを設置していたり、回収に来てくれる行政等様々な回収方法があります。
会社から出てくる産業廃棄物に内蔵されているリチウムイオン電池は、きちんと分別して排出するか、分別出来ない場合は必ず処理業者に伝えて下さい。
もちろん!ジャルクでもリチウムイオン電池を適切な処理をし、リサイクルしている処理業者へ運搬しますので、お困りでしたらぜひご連絡下さい!
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