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産業廃棄物適正処理

2023年05月26日
排出事業者責任

産業廃棄物処理であなたが一番気を付けるべき、排出事業者責任とは?

排出事業者責任の意味

排出事業者が廃棄物処理法で最も重要視しなければならないのが【排出事業者責任】です。


まず、基となる法律の条文が以下になります。


 


法第3条第1


事業者は、その事業活動に伴って生じた廃棄物を自らの責任において適正に処理しなければならない


 


この自らの責任においてというところがポイントです!


・自ら処理施設を持って処理を行う


これは、全て自社で処理を行うので、排出事業者が全ての責任を負うのも納得ですよね。


しかし、もう一つ意味を含んでいます。それが、


・処理業者へ委託する


これも、実は処理業者へ責任が転嫁するわけではなく、処理責任はあくまで排出事業者にあるということを示しています。


 


排出事業者へ重くかかる責任


 


ほとんどの事業者が処理業者へ委託していると思いますが、処理業者へ委託したら終わりではなく、最終処分が終了するまでは責任があるということを意識しておきましょう。


もし、処理業者で何か違反が起きた場合、排出事業者として責任を追及されることになるのです。


特に産業廃棄物処理は一般廃棄物の7倍~8倍の量が排出され、民間の業者が行うのもあり法律で細かく規定されています。


まずは委託する処理業者が信頼できるかどうかを見極めましょう。


排出事業者責任を果たすために

【処理業者の選定】


許可証処理フローをしっかり確認


⇒許可にない品目を委託すると違反となり、処理フローに合っていない場合は処理業者が違法な処理をしている場合があります


 


許可証の確認


 


【実際に処理委託する際】


契約書を不備なく作成しているか


⇒契約書が締結されていない、または締結していても不備がある場合は違反となります。また、契約書が杜撰な処理業者は違法処理をしている場合が多くあります。


 


捺印前に契約書の不備を確認する


 


マニフェストの記載不備や返却期限を過ぎていないか


⇒マニフェストの記載不備や返却期限をきっちりしていない処理業者は管理体制が杜撰な場合が多くあります。


 


マニフェストの適正管理


 


現地確認にて帳簿の確認や工場内に廃棄物が滞留していないか、従業員の安全管理や挨拶がきちんとされるか


⇒現地確認でしか見えてこないこともあります。帳簿や契約書の確認はもちろんですが、従業員の教育が行き届いているかも大きなポイントです。


 



 


排出事業者が処理業者の全てを把握することは不可能です。


しかし、例えば


・許可を取得していない業者へ委託していた


・契約書に記載されていない場所へ運搬されている


・マニフェストが返却されていない


・工場で廃棄物が溢れている


・委託している廃棄物と処理方法が合致していない


等、このような事態はきちんと確認していれば分かることです。


 


排出事業者が出来る範囲で対策をとっていれば、もし何か不備が見つかっても、処理業者の違法行為が発覚してもきちんと責任を果たしていたととられる可能性が高いのです。


 


排出事業者責任は、金額的にも会社に損失が出ますが、会社の信頼を損なうことになり兼ねません。


法律を知らないということは、それだけ違反するリスクも高くなるので、まずは基礎からしっかりおさえておきましょう。


 




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